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ひとくちに「あばれ山車」と言っても、正式には、あばれ山車は「諏訪神社例大祭」の一部分に過ぎません。
1日目を「本祭り(ほんまつり)」、あばれ山車が行われる2日目を「後祭り(あとまつり)」と言います。
例大祭は、例大祭式典、山車町廻り、神輿渡御(みこしとぎょ)、あばれ山車、神輿還御式典(みこしかんぎょしきてん)、樽神輿渡御(たるみこしとぎょ)など盛りだくさんです。

 

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以下の文書は「針道村郷土誌」の中で、お祭りの2日間について紹介された「鎮守諏訪神社例祭 神輿渡御」と題して書かれており、現在とあまり変わりないお祭りが行われていた様子を知ることができます。


                  鎮守諏訪神社例祭神輿渡御
             (ちんじゅすわじんじゃれいさいみこしとぎょ)

 諏訪神社例祭に於ける神輿渡御は、古く天平年中奉遷以来の行事にして、他に類例のない祭事であって、その神事は極めて荘厳にして賑々しく、且つ、村内各部落若衆よりの奉納にかかる山車(だし)は、毎年数台に及び、これに太鼓台が加わりて、第一日目は、御本社に於いて例祭の御儀が取り行わせられ、また、太鼓台を先頭に奉納の山車は、各方部若連の手により笛、太鼓の音、いとも高らかに表参道一の鳥居まで御出迎申し、例祭の御儀終了し、神輿の御発に加わり、一般参拝者と共に約八丁の参道を通り、字町入口にて休憩昼食を了し、午後より町廻り賑々しく終えて、神輿は御仮屋に御まりまし、第一日目はこれにて渡御を終わり、山車は夫々の事務所に休憩し、夜は太鼓台は、提灯数百箇灯し、これに山車数台が町廻りをなし、すこぶる賑やかである。
 町廻りが終われば町内にて天下泰平、五穀成就甚句踊を催しつゝあり。
 第二日目は、太鼓台及び山車は、賑やかに町廻りをなし、昼食を了し、休憩の後、午後三時より御仮 屋前に集合し、神輿のお出ましを待ち、一般参拝者と共に渡御町廻りを行うのであるが、この日、特 に、渡御に奉仕する信仰(若連)の意気は、すこぶる旺盛にして、奉仕者若連は、ことごとく白の肌着に白ズボン八巻きをなし、足袋ハダシで太鼓台、山車は町内往来練り廻し、その賑やかさは言語に尽くし難く、神輿渡御はこれに続いて神々しく、郷土の安泰を祈りつゝ、通御あらせらる。かくの如くにして神輿御仮屋に着くや、前期奉仕者が山車、太鼓台を離れて神輿奉送に集中、鈴なりとなり、全力を尽 くして御本社まで渡御を奉送する行事にして、これを参詣せんとして近郷近在より人出数ふるに難く、これがため、町内は通行不能の状況を呈する、地方稀に見る祭事であって、往古よりされある行事にし て、無形文化財として価値を存ずる。
 
                                  針道村郷土誌 (旧東和町蔵)

          諏訪神社例大祭日程

 ・1日目  (本祭り)   午前10時      例大祭式典

               午後 2時      山車町廻り、神輿渡御、記念写真撮影
               午後 7時      山車町廻り

 ・2日目  (後祭り)   午前 8時      
山車町廻り
               午後
12時      山車町廻り、神輿渡御
               午後 1時10分   あばれ山車出発式

               午後 1時30分   あばれ山車
               午後 4時      神輿渡御

               午後 4時30分   神輿還御式典

               午後 5時30分   樽神輿渡御

               午後 7時      山車町廻り

               午後10時      若連連合会解散式


尚、この1日目の前の日には宵祭り(よいまつり)と言い、前夜祭式典も行われ、一部の若連が山車町廻りを行います。

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